木之本、八草峠、ホハレ峠(2020/10)
2020-10-07


大西暢夫「ホハレ峠」彩流社2020 という本と出会い、ホハレ峠に行きたいと思った。以前に読んだ「僕の村の宝物」情報センター出版局1998 の最終章ともいえる作品。

大西暢夫さんというのは社会的なテーマを追う写真家。全村がダムに沈んだ徳山村の一番奥にあった集落からの交通交易路が「ホハレ峠」。
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湖北の木之本から八草峠を越えて、ホハレ峠を目指した。
八草峠は長大なトンネルができて、旧道は通行止めになっている。荒れ果てているかもしれないと懸念したが、大丈夫だった。しかし、峠手前の道路上に熊がいて、栗を食べていた。引き返そうかと思ったが、後ろ姿を見せるのもよくないかもしれないと思い、自転車のベルを鳴らしたり大声を上げると熊は山の中に入ったので、しばらくしてから通過した。デイライトも装着していたので、熊への効果があったのかもしれない。

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  写真:八草峠

峠の下りで、出会い頭に熊と出会うとまずいので、ベルをチンカン鳴らしたり声を上げながら走った。たまたま、今回のツーリング前に、ステムにゴムで止める簡易ベルを付けておいて良かった。街中ではベルを鳴らすことはないが、ツーリングでは必要。

地形図はもちろん携行しているが、5万図の更新は止められて久しいので、地形図アプリを頼りに走った。アプリ上では「ホハレ峠」への道は実線で存在しているのだが、いくらその分岐を探しても見つからない。

軽トラに出会ったので、尋ねてみると、なんと、その人は徳山村の「門入」というホハレ峠の本に出ている集落出身だとおっしゃる。お孫さんと一緒に、時々来ているとのこと。

地形図アプリに表示される「ホハレ峠」の位置ではなく、今走ってきた林道沿いのそこのところが峠とのこと。ちゃんと観音様(もともとあったお地蔵さんが盗まれて、代わりに地元の人が設置したとのこと)もあり、そこがホハレ峠だと。軽トラをUターンさせ、一緒に峠まで案内してくれた。ありがとうございました。

ホハレ峠の本のこともご存知で、ありがたい御縁を感じた。
地図アプリにはダムのところまで道があるように書かれているが、クルマが通れる道はなく、現在、進入路を工事中とのこと。

私もホハレ峠を通り過ぎてしまっていて知らずに走り進んでいると、行き止まりの広場のようになり、そこにいたダンプの運転手さんが「もうこの先に道は無いですよ」と親切に声をかけてくれたことに納得した。

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  写真:ホハレ峠

帰路はピストンで八草トンネルを抜けて、木之本へ戻った。

木之本は文化度の高さを感じさせる街で、そのために来ても良いと思える古書店「あいたくて書房」と、「湖北、観音、街道の本 セレクト書店 ますや書店」に偶然出会い、本を沢山分けてもらった。カフェも商っている「ますや書店」でカフェオレ(美味しかった!)を頂き、小さな自転車旅のエピローグとした。

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